最近、国土交通省がコンクリート施工の生産性を高める取り組みとして、「スランプ廃止」を掲げました。
今までコンクリートの品質確保には、スランプ試験が必須でした。しかし、これからはAIによる画像解析でスランプ試験の代替えができる時代になるとのことです。凄い時代ですね!
本記事では、技術士(コンクリート)受験生の方に向けて、最新のスランプ動向をまとめ、試験のネタにできるような情報をまとめました。
今までのスランプ試験の課題
今までのスランプ試験には、一般的にこのような課題がありました。
- 人手が必要:試験作業に時間と労力がかかる
- 主観的要素が入る:作業者による測定誤差が生じやすい
- リアルタイム管理が難しい:試験結果の反映に時間がかかる
これらの課題を解決するため、AIによる画像解析を活用した「スランプ試験の電子化」や、スランプ試験自体の廃止 が検討されています。
スランプ試験の電子化
従来の手作業による試験の代替として、AIを活用した画像解析技術 が導入されています。
生コン車のシュート(排出口)から流れるコンクリートをカメラで撮影し、AIがリアルタイムで解析することで、スランプ試験の代替を行います。
スランプ試験廃止によるメリットと課題
スランプ試験廃止のメリットだけでなく、新技術導入に伴う課題も深堀して知っておくことで、論文への応用が効き、「生きた文章」になります。
以下にスランプ試験廃止のメリットと新技術導入に伴う課題を挙げます。
スランプ試験廃止のメリット
- 人員削減・省力化:スランプ試験のための労力が不要に
- リアルタイム品質管理:AIと画像解析による即時判断が可能
- 測定の標準化:主観的な測定誤差が排除される
- 施工の効率化:試験時間が不要になり、工程がスムーズに
新技術導入に伴う課題
- 新たな測定方法の精度検証:スランプに代わる品質管理指標の確立が必要
- AI解析の適用範囲の確認:AIの解析がスランプ試験をどこまでの精度で代替えできるか考慮する必要がある
- 施工管理者の理解と教育:従来のスランプ試験に慣れた技術者の意識改革が必要
- 規格化・法整備の必要性:現行のJIS規格や施工基準の改定が求められる
まとめ
今年の技術士(コンクリート)試験で、生コン情報の電子化とスランプ試験廃止に向けた動きを記載できると、最新動向を把握している点で加点になると思います。
試験本番で書ける問題が出題されたら、是非取り入れてみてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
出典:コンクリート生産性向上検討協議会(第14回・令和7年2月26日 資料3-1)(国土交通省)
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