令和7年度の技術士試験まで残り3か月となりました。中でも「必須科目」は合格を左右する最初の関門です。そこで本記事では、実際に私が活用し、必須科目対策に非常に役立った参考書を紹介します。
「国土交通白書など膨大な資料に疲れてしまった」「試験に役立つ情報だけを効率よく学びたい」――そんな方にこそおすすめの一冊です。
技術士試験の必須科目対策に役立つ参考書とは?
技術士試験では午前に実施される必須科目の筆記試験を突破しないと、いくら専門問題で点数が良くても合格はできません。まさに「最初の壁」です。
多くの方が、必須科目対策として「国土交通白書」や「環境白書」「防災白書」などの過去数年分を読むことを勧めています。
私自身も、これらの白書を3年分すべて読み込もうと試みましたが、その総ページ数は1800ページ以上に及び、次のような壁にぶつかりました。
- 国の方向性はわかるものの、具体的な政策や施策が頭に入ってこない
- すべて重要に見えてしまい、試験に必要な情報が見分けづらい
- 情報抽出に2か月以上かかってしまった
- 抽出した内容が一般的すぎて、他の受験生と差別化できずB評価に留まる可能性がある
そんなとき、ようやく見つけたのが今回ご紹介する参考書です。
おすすめ参考書『論文対策キーワード』(杉内正弘 著)の特徴と活用法
私が強くおすすめするのは、**杉内正弘 著『2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」〈必須科目〉論文対策キーワード』(日刊工業新聞社)**です。

この本の素晴らしいところは、令和6年度国土交通白書に加え、昨年の主要な施策内容も含み、試験に役立つところだけをピックアップして掲載されていることなんですね。白書や政策を全部読むと、2000~3000ページ以上だと思うのですが、技術士試験の合格に直結する要点だけ、350P程度にぎゅっとまとめています。
私も1週間程度で読み終わり、2週間くらいで自分が論文に使いたい所を抽出できました。3週間で必須科目のインプットが終わり、あとはアウトプット練習に移行できるかなという感じ。もっと早くこの本を知りたかった(泣)
この本の私が一番良いと思うところは、「数値的根拠」が豊富に掲載されていることです!建設技術者視点で良い論文を書くためには、数値的根拠が絶対に必要だと思っています。数値がある論文とない論文では、説得力が全然違います。
例えば、こんな数値があります。
「過去100年で地球全体の平均気温が約0.8℃上昇している一方、日本の大都市では100年あたり約2~3℃の割合で上昇している」
「我が国の2019年度末の道路延長ベースとした無電柱化率は、東京23区で8%」
これらの数値って、(1)課題の抽出の問いに対し、問題(現状)分析として、説得力が出ます。
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2025年度版 技術士第二次試験〈建設部門〉必須科目 論文対策キーワード(杉内正弘 著)
技術士試験に合格するための参考書の選び方とまとめ
今回は必須科目に役立つ参考書の紹介をさせていただきました。
技術士試験は単なる知識試験ではありません。「自らの思考力」と「論理的な表現力」を問う試験です。
とはいえ、そのベースとなるのは間違いなく「知識」です。
その知識の土台を効率的に築くうえで、この参考書はまさに最短距離の手助けになると感じています。
他の受験生に差をつけたい方、自信を持って論文を書き上げたい方は、ぜひ手に取ってみてください。
試験までまだ3か月ありますから、まだまだ間に合いますよ。
私自身もこの本を活用して試験対策を進めています。
一緒にがんばりましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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